2008年02月29日
【 バンビちゃんの瞳 -FLOプレステージュ- 】
父の誕生日に、FLOのタルトをホールで購入。
明らかに‘新人’な女の子が一生懸命に対応してくれて
心の中で頑張れ頑張れって何度も念を送ってしまった。
その‘新人’ちゃん、黒目がちな瞳でバンビのよう。
緊張しているのか、間が持たないのか、何度も何度も
「ロウソクは お付けしますか?プレートは どうしますか?」
と訊いてくれる。だから私も初めての質問に答えるように
「ロウソクは要りません。プレートだけ、お願いします。」
「ハッピーバースデイとプリントされているプレートに、
“お父さん”と書いてください。」
と何度も答えた。
セルバポイントのお買い物券を一部 充当して支払をしたのだが、
先輩らしき人に小声で「どうしたら良いですか?」と訊いている
真剣な目が、何とも清々しくて、自分が社会人になりたての時の
ことを思い出した。とにかく必死で、先輩に教えられることを
覚えようと一生懸命だった。
社会人になって まる8年目になる今年。
仕事は変わったが、今も、一生懸命に働いては いる。
でも、あの頃みたいな、あのバンビちゃんみたいな必死さは
もう どこかに置いてきてしまったかもしれない。
以前 ちらっと書いたけれど、仕事で女川勤務の話を頂き
とっても大きなチャンスだと思ったので、自分のなかで
あたためて 上司に相談した。 ちょうど1週間前のこと。
いろいろなことを考えて、環境を変えて 心機一転、大きく
自分を成長させるには良い機会だと思っていたので、
上司からも「頑張れよ」とGOサインを頂けると信じて
いたのだが、どうも そういうわけには いかなかった。
環境を変えて心機一転したいという私の意思を汲み取って
くださるつもりなのか、4月以降は、ほんのすこし
ポジションを上げて 違うオフィスで働くという提案を受けた。
まだ内々示の段階で、辞令を実際に受け取るまで“異動確定”
ではないが、不安な気持ちでいっぱいだ。
年度末、大幅なリストラを敢行するという私の職場では
噂に聞くだけで数十人が退職を“希望”せざるを得ない状況に
追い込まれているらしいから、働く場があるというだけで
有り難いことなのかもしれないのだが。
年齢を重ねて、要求されることも少しずつ変わってきて、
仕事への見方も取り組み方も変化するのは、当たり前のこと。
でも、ちょっとぐらいは変わらない部分があっても良いのかも
しれない。せめて 一生懸命なだけじゃなく“必死”に働く姿勢を
持ち続けるくらいのことは、しなきゃいけないのかもしれない。
環境を変えたいとか言う前に、自分の現状をよく見つめて、
自分自身を磨く努力をしておくべきだったなと、反省。
そして、そう反省するときに よぎったのは、あの‘バンビちゃん’
の瞳。要領よく働くことや、短時間で多くの仕事を片付けること
ばかりに気を取られて、私が失ってしまったのは、あの瞳だ。
父も母も、FLOのタルトに大喜び。
あぁ良かったと、心から思った。
父も母も、女川行きの話が消えてしまったことは残念がっていた
けれど、「考え方を変えれば、これもチャンスの一つ」と
励ましてくれる。
帰りにもう一度、FLOで同じタルトを購入。
サクッとしたタルト生地、ふんわり甘いカスタードクリーム。
でも、それだけでは美味しいタルトには ならない。
フルーツの酸味が ほどよく効いて、ぱくぱく食べたくなる
タルトになるのだ。
今回の異動は、いわば“酸味”みたいなものかな。
バンビちゃんは、今 この瞬間も、黒目がちな瞳をきらきらさせて
働いているんだろうか。
あんなに真剣に必死に頑張っているのだから、私が次にタルトを
買いに行く時には、もうすっかり仕事を覚えてしまっているに
違いない。
てきぱき動く ‘バンビちゃん’を楽しみに、こんどは、大好きな苺が
びっしり載っかったタルトを買いに行こうと、思う。
新年度のおやつに、職場の皆で食べられるように。
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《FLOプレステージュ》1階
フレッシュフルーツカスタードタルト 1890円
※ホール
2008年02月21日
【 ソニアのショッピングマニュアル -八文字屋-】
*「本やタウン」で注文して、八文字屋で受け取った
この2冊の本。
眠る前にベッドに入って少しずつ じっくり読んで
いたのだが、仕事のことがどうも気になって、
なかなか寝付けない日が続き、とうとう読み終わって
しまった。 ほんとうは2ヶ月くらいかけて ゆっくり
読むつもりだったのだが。
『ソニアのショッピングマニュアル1新装版』

『ソニアのショッピングマニュアル2』

スタイリストのソニア・パーク氏が 気に入っている
多くのものを写真と文章で紹介している この本は
お買い物大好き!な人なら きっと楽しめるはず。
もちろん、私も ぐいぐい引き込まれるように読んで、
ますます お買い物をしたくなった。
お買い物熱への、影響は大。
でも、それよりもっと大きな影響が及ぼされたのは
‘もの’への愛情についての再確認、かな。
そもそも私は、物欲が強いほうだと思うのだけれど
物欲のベクトルは、その‘もの’の持つ背景や
出来上がるまでのストーリーや、購入に至るまでの
思い出の方を向いているのだ。
これまでも記事にしてきた「アラジンのストーブ」
「アラジンの魔法瓶」「DANSKのマグ」、
「織部の黄うず巻き」や「紺色のミトン」や
「無印のニットのバッグ」「ビタミングリーンの箸」
「SAKURAのタンブラー」・・・
どれもこれも、愛すべきストーリーや思い出を
いっぱい抱えた‘もの’達。
ただただ浪費するようにして‘もの’を買い漁って
いるわけでは ないつもり。
そういう点で、筆者(ソニア・パーク氏)に共感できて
それが このblogへのモチベーションに繋がっている。
この本を読んで、よし これからも ちょっとずつ
ゆっくりでもいいから‘もの’にまつわるストーリーを
丁寧に書いていけたらと思った。
そして そういう‘もの’への強い思いが 形を変えて
仕事にも、日々の生活にも活きてくれれば。
明日から、職場で 上司からのヒアリングが始まる。
上司から内線で小会議室に招ばれて、これまでの
仕事についての評価を直接 聞くのだ。
すごく緊張する。
女川行きの話も、そこで じっくりと相談するつもり。
※下線の引いてある語句をクリックすると関連する記事に
ジャンプします。
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《 八文字屋 》 5階
ソニアのショッピングマニュアル1 1800円
新装版
ソニアのショッピングマニュアル2 1800円
*「本やタウン」は、ネットで注文して 店頭で
受け取れるタイプのサイト。
サイト上で注文して宅配してくれるタイプの
書店もあるが、SELVAで受け取ればポイントも
貯まるので、お得な気がする♪
2008年02月14日
【 頭を使うヴァレンタイン・デイ 】
今日はヴァレンタイン・デイ。
私も、いくつかチョコレートを頂戴した。
そのなかに『クゥ・プリュ』のものがあって、
おお!SELVA!と感動しちゃったので、記念に
写真を。
甘い甘~いヴァレンタイン・デイを過ごしている人も
いるのだろうとは思うが、外は めちゃめちゃ強い風。
ニュースでは「ヴァレンタイン寒波」なんて呼んでいて
苦笑してしまった。 ヴァレンタイン・デイの寄付みたい。
寒いとは言っても、もう2月も半ばで そろそろ新年度を
控えているということもあって、異動の内々示やら内示やらを
どきどきしながら待つ人も多いのではないだろうか。
証券会社勤務時代は、毎月のように誰かが異動で
出て行ったり入って来たりという感じだったから
ある程度‘慣れ’が生じ、異動という言葉にもそれほど
反応しなかったのだけれど、最近は新年度を控えると
ちょっと そわそわ 落ち着かなくなる。
実は私、住所が「泉市」「泉区」以外になったことがない。
いずれ引っ越したりすることもあるのだろうが、それが
いつのことになるのか皆目 見当もつかないし、また、その
‘いずれ’が 現実味を帯びない。もしかしたら心のどこかで、
ずっと泉区に住み続けるような感覚を持っているのかもしれない。
ところが、今日「新年度は女川へ いらっしゃい」という
お誘いを頂いた。
宮城県民歴30年の私だが、名取から仙台・富谷・多賀城・利府・
塩釜・七ヶ浜ぐらいしか位置関係が掴めず、夏に 釣りをしに
行ったことはあるが どの辺りにある地域なのか判らない。
手っ取り早く ネットの地図で確認したら「牡鹿郡」ということだけ
判った。 お返事は保留ということにしているので とりあえず、
母に「女川って、車で何分くらいなのかなぁ」と電話してみたら
「通うのはキツイでしょう。引っ越したら?」なんて言われて
しまった。そうか、そんなに遠いのかと そこで初めて気づく
あたり、どれだけ地理に疎いか お解り頂けるはず。
母は「心機一転、引越をして新しい環境で一から勉強してみたら」
なんて何だか嬉しそうだ。その後 「お父さんにも話したんだけど
良いお話だなぁって嬉しそうよ」と電話がかかってきた。
同僚に「女川行きの話があるんだけど」と こっそり言ったら
「やめた方がいいよ。距離的にも ずいぶん遠いし。ブライダルの
方は どうするの?」と。
確かに、乗りかかった舟というか、手を着け始めたブライダルの
仕事を放り出して行くのも どうかという気がする。
でも、せっかくのお誘いだし・・・・・
しばらく悩んでみようかなと思っている。
何とも頭を使うヴァレンタイン・デイだ。
でも、チョコレートは脳の栄養になるらしいから チョコを
つまみながら じっくり自分に向き合って考えてみようと思う。
2008年02月11日
【 炊飯器で作る しっとりチョコケーキ 】
「すみません よるみちさん。三連休、オーブン貸してください」
今まで、お金を貸してとか傘を貸してとか本を貸してとか 何かを
貸して欲しいと頼まれたことは多々あったけれど、オーブンを
貸してと頼まれたのは初めて。
4月に仙台に出てきた職場の女の子(24歳)。
ヴァレンタイン・デイが「勝負」らしい。
すっごく美味しいチョコレートで、彼のハートをがっちり掴み、
‘友達’から‘彼女’に昇格したいのだとか。
ひとり暮らしは お金がかかる。
欲しいものを優先順位順に揃えてきたけれど、オーブンは すっかり
後まわしになってしまったのだと言う。いやぁ それにしても・・・・・。
オーブンは重いから、家から持ち出してハイどうぞというわけにも
いくまい。 でも、三連休のうち2日間は予定が入っているから
家に呼んでキッチンを貸すというのも ちょっと。 考えたあげく
チョコレートだったら 湯煎で溶かすわけだからオーブンは要らない
でしょうと言うと「ガトーショコラを作るんです。チョコレートを
溶かして固めるだけなんて、今どき高校生だって しませんよ」なんて、
根拠のないことを言って口を尖らせる。
ちょっと生意気な若い彼女の恋に、何とか手助けをしてあげたいけれど
どうしたものかしら。
そこで提案したのが、「炊飯器で作るチョコレートケーキ」。
炊飯器で作るお菓子やお料理が話題になったころ、見よう見まねで
よく作ったものだ。
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●材料● ※3合炊きの炊飯器用
ホットケーキミックス 100g
ココアパウダー 50g
生クリーム 50cc
砂糖 25g
無塩バター 40g
卵 2個
板チョコ 1枚
粉砂糖 適宜
●作り方●
① 板チョコを手でパキパキ砕き、無塩バターとともに
耐熱容器に入れて電子レンジで溶かす。
溶けたら よく混ぜる。
② ボールに卵と砂糖を入れて、かるく泡立つ程度に
混ぜる。
③ ②の中に①を入れて全体をよく混ぜる。
よく混ざったら、ホットケーキミックスと
ココアパウダーを 入れて、だまがなくなるまで
混ぜ、生地を作る。
④ 炊飯器の内釜に分量外のバターかサラダオイルを塗り
生地を入れる。 トントンとテーブルの上などに 内釜を
軽く落とすようにして余分な空気を抜き、 炊飯器に入れて
炊飯のスイッチを押す。
⑤ 通常の炊飯と同じようにしてみて出来上がり(炊き上がり)の
状態になったら、蓋をあけて竹串をさしてみる。
このときに、生地が くっついてくるようなら再度 炊飯の
スイッチを入れる。中に火が通るまで何度も繰り返す。
⑥ 中に火が通ったら、内釜を皿の上などで逆さまにして
取り出す。粗熱がとれたら粉砂糖をふりかけるなどして
できあがり。
← 中まで火が通った状態。
これに粉砂糖をさらさらっとかける。
ふちが少し高くなっているので、
これをフレームのように いかして
デザインするとgood★
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久しぶりに自分でも作ってみたが、火が通るまでスイッチを4回も
入れた。実は昨年秋口に 炊飯器が壊れて、買い換えたので 以前の
炊飯器とは だいぶ使い勝手が違っていた。
この分量で、以前の炊飯器なら1回で ばっちり!だったのだが。
ちなみに、生クリームの代わりに牛乳を入れると、さっくりした
感じになるようだ。
このレシピを三連休前に紙に書いて渡すと、「え~ 超カンタンですね」
と 笑っていた。「明日 作ってみて、どんな感じかメールしますね」と
ひらひら 手を降って別れたのだが、昨日になってもメールがこない。
どうしたかなぁと思って携帯電話でメールを送ったら、「すみません。
土曜日からインフルエンザに罹ってしまって寝ています。」と返信が!
宮城県内でも流行っているとはニュースで知っていたが、こんなに
タイミングよく罹患するとは。
「おだいじに」 と 返信すると、「食欲がないし何も作れないので、
材料用に買っていたチョコレートで食いつないでます」と。
まぁ、これで良かったのだろう。
皆様も、風邪やインフルエンザには どうぞ お気をつけください。
okaimonoさんのご主人は、大丈夫かしら。
2008年02月06日
【 白桃烏龍 極品 -LUPICIA-】
働いていると、色んなことがある。
嬉しいことや楽しいことばかりでは ない。
嬉しいことや楽しいことと、そうでないことを較べたら
嬉しくないことや楽しくないことのほうが多いかもしれない。
特に、最近は年度末ということもあって 仕事で‘楽しい’と
感じることは皆無だったり。
私が就いている職種は 男女 問わず活躍の機会があって、
女性だから とか 男性だからということでお給料や昇進に
差がつくということは ない。
ただ、やはり女が定年まで働くには やっぱり ある程度の
犠牲は覚悟しなければならないのが、今の日本の社会。
そして、働いていると一度は セルフプロデュースについて
考えるのでは ないだろうか。
※ もちろん、同じことが男性にもあるのかもしれないけれど、
私は解らないから ここでは自分(=女性)のこととして書く。
たとえば、卒業後 就職して すぐの、二十歳代の頃は それほど
頑張らなくても周りが何とかしてくれたり、若いとか可愛いとか
言われて ちやほやされる。可愛いキャラ、温和なキャラでいれば
敵を作らずに済む。
でも、だんだん年齢を重ねていくうちに そのポジションは
新しく入ってきた女の子に持って行かれ、やらなければならない
仕事も増えるし、当然のこととして 期待される仕事のレベルも
上がる。だから それに合わせて努力するうちに 仕事を覚えていく。
そして若くて可愛い まだ仕事に慣れない女の子達のフォローに
回ったりしているうちに問題点に気づくことも多くなり、ちょっと
やんわり指摘しようと思っても、相手にどう受け取られるか に
思いを廻らして、神経をすり減らす。
ちょっと きついことを言ったりすると、‘可愛い女の子’は えーん と
泣き出したり、男性に「先輩にいじめられました」的に言ったりして、
こちらの本意が伝わらず歯がゆい思いをするのだ。
その結果 問題点は解決しないまま、「可愛い女の子をいびる
意地悪なおツボネ」としての自分が出来上がっていく。
そういう過程を経ていくうちに、極端に言うと 「 従来の女性像
そのままの温和で控えめなポジション」に 自分を置くべきなのか、
「男性っぽくバリバリと仕事をこなしていくポジション」に自分を
置くべきなのか 選択に悩むのだ。
昨年は、私自身 そういうことにちょっと悩んだ時期でもあった。
昨年の職場では私が一番下で、先輩方に教えて頂くことばかり
だったが、社会的にいうと30歳という年齢は、もっと 自分が
イニシアチブを執り、もっとバリバリと道を切り拓いていくべき
時期のように思えて、職場で可愛がられキャラを演じる自分が、
嫌だったのだ。
職場の雰囲気のためにと 先輩方(おもに男性)気を遣って
お茶を淹れたり お菓子を出したり笑顔を振りまいたりするよりも、
もっとアグレッシヴに仕事をしたいのに。
もっともっと 前に出たいのに。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんな時、隣の席の女性上司が 私が何かに悩んでいることに
気づいて 時おり 仕事での体験談や女性としての生き方についての
考えなどを話してくれた。
彼女は、もうそろそろ50歳に手が届くというところ。
いつも おしゃれな上質のスーツにニットやブラウスを合わせていた。
ジャケットを着ているのに シャープな感じではなく、あたたかく
やわらかい女性という印象。それなのに仕事ができて、いわゆる
女性らしい気配りも できる人だった。
眉間に皺を寄せて必死になって考えている私に、「実は北海道の
お土産のチョコレートがあるのよ」 とか 「ちょっと お茶を点てるから、
ひと息入れない?」 などと よく 声をかけてくれた。
昨年の ちょうど今頃、2月の初めに うんと雪が降った。
朝いちばんで取りかからないといけない仕事があったのに
出勤途中に 雪で止まり切れなかった後ろの車に追突され、
怪我は なかったが、加害者の 悪びれない態度にむっとしたのと、
仕事に遅れが生じて多くの人に迷惑をかけたのと、ちょうど
元・恋人の浮気に気づいた時期で、気持ちが沈んでいた。
だいぶ遅れて職場に着いて 上司や同僚に ひととおり 事情を
説明して廻り、席に戻った時、彼女が「今日は 良い香りのお茶を
持ってきたから 今から淹れるんだけれど、どう?」と、声をかけてくれた。
ピンクのマグカップを差し出すと、「今日は こっちで頂きましょうね」と
戸棚から来客用の湯呑みと茶托を出して にっこり笑った。
丁寧に湯呑みを温めて、ゆっくりと淹れて頂いたお茶からは、
馥郁とした桃の香り。
張りつめていた気持ちが ふっと緩んで、啜りながら涙が零れた。
***********************************************************
忘れていたのに、どうして 1年も前の記憶が甦ってきたのかは
わからない。 なぜだか 無性にあのお茶を飲みたくなった。
記憶の隅に残っているのは、桃の甘い香りと、口の部分が
折り畳まれたルピシアのお茶の銀色の袋。
お茶の名前も解らないまま、ルピシアに行って、店員さんに訊く。
去年の今頃、桃の香りのお茶を飲んだのですが。
桃の香りのお茶、といって指された お茶は2種類。
でも、2種類のうちの どちらなのか判らない。
困っている私に、店員さんからの助け船。
「こちらは烏龍茶なのですが、淹れると淡い緑茶のような色です」
香りの湯気のヴェールで包まれて 見えなかった記憶の中のお茶の
姿が 瞬時に現れた。やわらかな淡い黄緑色の、桃の香りの お茶が。


帰宅して、お湯を沸かし 急須と耐熱性のグラスを温めた。
彼女が していたように、丁寧に お茶を淹れる。
急須の中の最後の一滴まで じっくりと淹れて、目を閉じると
あの時の、桃の香り。
あれから一年が経った。
一年 経って、私は、少しは成長しただろうか。
今年の職場では年下の 大学を出たての女の子が たくさんいる。
彼女ら に とって、仕事に関してだけでなく、良くても悪くても
何かのプラスになるようなことを 示せているのだろうか。
仕事の先輩として。
働く女性として。
あの頃から、私の理想とする 働く女性像は 彼女である。
刺々しさのない、やわらかくおだやかな、まろやかな気配りの
できる女性。やるべき仕事を きっちりやって、必要な時には
後輩に的確なアドバイスをする余裕のある女性。
彼女が 発言すると、殺伐としていた雰囲気が一瞬にして和み
若いといわれる年齢は とっくに過ぎたベテランなのに、
可愛らしさを持った それでいて仕事は完璧な女性。
そういえば、古来より 桃には、邪気を祓う力があると
考えられている。
『古事記』には、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が 桃を
投げつけることによって、鬼女 黄泉醜女(よもつしこめ)を
退散させたという話が あったっけ。
年度末で 心が殺伐としている。
目標となる先輩を心に描きつつ、思い出のお茶の香りに
身をゆだねて、すこしリフレッシュしなきゃ。
心に潜む邪気や鬼を、桃の香りで追い払ってしまおう。
節分も終わったことだし、ね。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
《 LUPICIA》 1階
白桃烏龍 極品 1260円
50g 限定ラベル缶入り
2008年02月02日
【 そばにいるね 】
今、この曲がすごく好きだ。
どのくらい好きかというと、私の家から職場まで 朝だと
車で40分くらいかかるのだけれど、車の中では ずっと
この1曲だけをリピート。
初めて聞いた時は、胸の奥がざわざわするような感じで
もう一度聞きたいと強く思った。
題名もわからなくて、SoulJaの『ここにいるよ』と似ている!
ということだけを頼りにネットで検索しまくった。
調べた結果、その時は まだ CDが発売されていなかったので
とりあえず携帯電話の‘着うた’をダウンロードして
それを何度も何度も聴いた。
テレビでは「遠距離恋愛ソング」として女性からの強い支持を
得て、CD発売前にも関わらず着うたで100万ダウンロード、
と 何度も強調していた。
でも、私は苦しい遠距離恋愛をしたことがない (遠恋経験は一応
あるけど毎週会ってたから苦しくなかった) のに、こんなにも
胸 打たれるのだ。この曲には、「遠距離恋愛ソング」としての
魅力だけではなく、普通の恋の歌としての魅力が多分に、ある。
『あなたのこと私は今でも思い続けているよ』
『心の中ではいつでも一緒にいるけど寂しいんだよ』
『あたしはここにいるよ どこもいかずに待ってるよ』
『あなたとの距離が遠くなるほどに忙しくみせていた
あたし逃げてたの だけど 目を閉じる時 眠ろうとする時
逃げ切れないよ あなたのこと 思い出しては一人 泣いてたの』
『アルバムの中 収めた思い出の日々より 何げない一時が
今じゃ恋しいの』
『あなたからの電話 待ち続けていた 携帯にぎりしめながら
眠りについた』
ここまで来ると、ディテイルは遠距離恋愛のそれではなくて
普通に、恋する女の子の日常だ。
私も、恋を失う直前は うまくいかない関係や彼との距離を
どうすることもできなくて、でも それを肌で感じるのは怖くて、
いつも仕事を言い訳に逃げていた気がする。
彼からの電話がなくても自分自身を忙しいなかに置くことで
気を紛らわしていた。そして、たまに会ったり 電話で話をしたり
するような時 彼の気持ちが100%自分を向いていないことを
目の当たりにして、一緒にいたり 二人で話したりしているのに
どうしようもない寂しさを感じていた。
そして、別れが決定的になり、二人で撮った写真を処分したり
お揃いのものを捨てたりしても、実際に ふと思い出すのは
車を運転する横顔だったり 私をからかったりするときの笑顔
だったりして、むしろ そういう時間のほうが大事だったことを
痛感していた。
そして、別れてからしばらくは 携帯電話に彼からの「やっぱり
やり直そう」という着信があるような気がして、携帯電話を
持ったままベッドに入り、そして 結局ほとんど眠れないまま
窓の外が朝になったり。
この曲を聴き始めた最初の頃は、イントロが流れただけで
涙が溢れてしまい、曲の終わりには号泣しているようなことも
しばしばあった。
自分の経験と歌詞を重ね合わせて、もう済んだことなのに
また悲しくなるようなことも。
私だけじゃなく、誰かが こういう思いをしたから 歌詞に
なるわけであり、この歌詞に共感するからこそ、多くの人が
ダウンロードしたり、CDを買ったりするのだろう。
傷の嘗め合い、という言葉があって それはあまり良い意味では
使われない言葉だけれど、「私も同じことがあったのよ」と
優しく話を聞いてくれたり、経験を語ってくれる人に出会い、
癒やされることって、確かにあると私は思う。
そして、この曲が多くの人に受け容れられる背景には、真剣に
恋をして傷ついている女の子がたくさんいて、この曲によって
癒やされる女の子も いっぱいいるのだということが、
窺えるのではないだろうか。
ヴァーチャルな世界でしか楽しめないとか、人間関係をうまく
築けない若者がクローズアップされがちな現代だけど、
みんな 普通に、ちゃんと せつなくなったり 苦しんだり
傷ついたり しながら、一生懸命 生きてるんだ ・・・・・
歌詞の内容だけじゃなく、そういうことにも共感しつつ
傷をちょっとずつ癒やして忘れて、みんなが(そして私が)
前に進んでいくのだとしたら、ほんとうに 音楽って、すばらしい。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
青山テルマfeat.SoulJa 『そばにいるね』
Maxiシングル 1200円
※ 標題曲のほかに2曲 収録
- 【 バンビちゃんの瞳 -FLOプレステージュ- 】
└ mimi at 2008.02.29
└ yorumichi at 2008.03.01
- 【 ソニアのショッピングマニュアル -八文字屋-】
└ chibidure at 2008.02.23
└ yorumichi at 2008.02.24
- 【 炊飯器で作る しっとりチョコケーキ 】
└ okaimono at 2008.02.11
└ yorumichi at 2008.02.11
- 【 白桃烏龍 極品 -LUPICIA-】
└ よぴこ at 2008.02.08
└ yorumichi at 2008.02.09
└ chibidure at 2008.02.09
└ yorumichi at 2008.02.10
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