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2007年06月21日:“本”のこと
【 本日 梅雨入り!-八文字屋書店- 】
蒸し暑く、雨が降ったり止んだりの木曜日。
とうとう というべきか、やっと というべきか、
今日、北陸と東北地方が梅雨入りした。
史上5番目に遅い梅雨入りとの事だが、この
蒸し暑さは、しとしとと雨が降る肌寒い梅雨に
慣れている東北人としては、なんとなく物足りない
感もあるような。
HPのtopにあるweb上のプチ番組‘カミカミセルバ’
では、梅雨を楽しむためのいろいろな物が紹介されて
いるけれど、私は、外に出られないときは、ひたすら
読書に勤しむのが好き。
梅雨入り宣言を聞いて、今日 仕事帰りに買ったのは
綿矢りさ の『夢を与える』。

綿矢りさ、といえば、史上最年少で芥川賞を受賞した際の
膝小僧に絆創膏を貼ったまま記者会見した初々しい雰囲気が
印象的だったが、あれから数年経って、2月に発売された
この本の文章からは、あの初々しさは微塵も感じられない。
後味の悪ささえ残る作品だ。
でも、主人公が生まれる前からの、年齢的な成長を
順を追って展開させてゆくという書き方は、比較的
読みやすく、愛らしい幼少時とラストでのグロテスクさは
対照的で、解りやすい。
人間がこの世でいちばん気味悪く恐ろしい生き物だ、という
言葉を思い出させる作品だ。
痛いところに敢えて痛みを与えて治療するという どこかの国の
民間療法のように、梅雨の鬱陶しさを更に鬱陶しくさせる作品は
こんな季節にこそ、ぴったりなのかもしれない。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
《 八文字屋 》
『夢を与える』 綿矢りさ 1365円
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