≪【 私事ですが。 】 | 【 その後。 】 | 【 夜会巻き用コーム -Panash-】≫
2007年11月02日:生活の一片
【 その後。 】
恋人との別離は、私に とても大きな衝撃を与えた。
私に彼氏がいる ということを、私の周りは皆 知って
いたから、少しずつ そのことを伝えていかなければ
ならなくて、そのタイミングとか 伝え方は ちょっと
悩みの種。 努めて平静に、淡々と 暗くならずに
と考えると、それだけで 疲れることも。
大学の時からの親友には、夜 ベッドに入る前に
電話で伝えた。
遠いところにいる彼女が びっくりしないように、そして
必要以上に気を遣わないように、努めて 明るく。
一瞬の間の後、「そっか、大変だったね。お疲れさま。」と
普通の声で言ってくれたとき、鼻の奥がツンとした。
張りつめていた気持ちが、ふっと緩んでしまった。
そして、「ちょうど11月1日に仙台に帰る用事があるから
会おう」と言ってくれて、私たちは仙台で再会することに。
彼女の夫が出張で仙台に来るから 一緒に来て、日曜日まで
仙台を満喫するのだという。
彼女たち夫婦が山梨に転勤する前、長野に住んでいたとき
元・恋人と 泊まりに行ったこともあって、彼女は 私の
元・恋人のことを知っている。
確か、旧軽井沢を私と彼女、元・恋人と彼女の夫の4人で
散策していたとき、その日は とても暑かったのに
私と彼女は、車にハンカチを忘れてきてしまった。
汗を手で拭いながら、お店を見て回ったのだが、突然 元・恋人が
ふっと姿を消し、軽井沢限定キティのタオルハンカチを2枚
手にして戻ってきた。私と彼女に1枚ずつ渡し、「これ 使って。」
そのエピソードを挙げて 彼女は、「ほんとうに気配りが
できて女の人を楽しい気持ちにさせてくれる 彼だったよね」
と言った。「それに 話していて楽しいし、場を盛り上げるのも
上手だった。」 そこまで一気に話してから、ひと呼吸おいて、
「でも それは きっとよるみち だけにやさしい、ということ
ではなく 他の色んな女の人に対しても そうだ、ということ
だったんじゃないかな。‘よるみちからの気持ちが重い’と
いうのは、そういう彼の気質も関係があるのかも。重さは、
鬱陶しさとイコールだよ」と。
出張先での仕事を終え、同僚と軽く飲んでから、彼女の夫が
合流した。 久しぶり、と乾杯してから、彼も口を開く。
「男の目から見ても、おもしろくて ほんとうにいい男だった。」
と、元・恋人を讃える。 それを受けるようにして また
彼女が「でも、刺激的なことが大好きで面白くて熱い、そんな
エネルギッシュな男と一生 暮らすには よるみちは ちょっと
真面目すぎるよ。刺激的なことが大好きな男にとって、
平凡な家庭生活なんて退屈すぎるもの。でも、よるみちは
きっと もし結婚して書類上も法的にも彼のパートナーとして
保証されても、彼の自由奔放さに不安を感じ続けるよ。
別れるべくして別れたんだよ。これは必然だよ。」
この2人のすごいところは、絶対に悪口を言わないところだ。
その場にいない人の悪口を口の端にも上らせないのは
初めて出会った大学1年の頃から、変わらない。
こういう場合、一方的に私の味方になって元・恋人を悪く言い、
元気づけようとするという方法もあるのだと思うが、2人は
絶対に そんなことは しない。 公平じゃないから。
今回の別離についても、きちんと客観視して、真ん中に立って
モノを言う。その率直さに、私は思わず言葉に詰まったりも
するけれど、やっぱり こうして、表面的じゃない2人に、
“ホンモノ”を感じて、心底 ほっとする。
山梨から やって来た2人からのお土産は、和歌山県の緑茶梅酒。
山梨では、今のシーズン、葡萄が美味しいらしいが、私は
葡萄が苦手で、ワインも飲めない。
気を遣わせちゃって、悪いねぇと言いながら、その場で包みを開ける。
(私の こういう不躾で無遠慮な態度も、19の頃から変わらない)

私の嫌いなものを忘れずにいてくれる2人の心遣いが嬉しくって、
ばりばり開けた包みをたたむことも忘れて、じっと見つめる。
東京駅の駅ナカで見つけたという、色の綺麗な緑茶梅酒。
心が弱ってるから、こんなきれいな緑色を眺めていたら、私、
きっと泣いちゃうよ。
これから私、どんな「私」で いたら良いのか、わかんない。
もう好きな人だって、一生できないかもしれない。
お酒もまわって、急に誰かに甘えたくなった私を、2人は
やさしくなだめてくれる。
大丈夫、大丈夫、大丈夫。
人って、そんなに弱い生き物じゃないから。
私たちは、いつも よるみちを応援しているから。
広瀬通のホテルに泊まる2人と、じゃぁ またね おやすみ、と
手を振ってタクシーに乗り込む。
まだ地下鉄は動いているけれど、2人からもらったエネルギーを
ひとり占めしたくて、タクシーのシートに身をうずめる。
帰宅すると、携帯電話には彼女からのメールが。
「よるみちは今のままで全然イイと思うよ。
今はアレコレ考えるだろうけど、今のままで
充分魅力的だよ。大丈夫。
早くイイ人が見つかるように祈ってる。」
サンキュ。
駄々をこねたりして、ごめん。
愚痴ばっかりで、すっごく後ろ向きな発言ばかりで、
ほんとうに、ごめん。
もうちょっと、時間が かかるかもしれないけれど、きっと
元気な私に戻るから。
![]()












